御嶽山大和本宮

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御嶽山雲上大御神火祭を斎行致しました

2020年9月3日

第67回 雲上大御神火祭    令和2年8月8日

 

 5月の春季大祭において「今年は常の年に非ず、特別の年」と御神託があった。

昨年、中国武漢より発した新型コロナウイルスは、瞬く間に世界全土へ感染拡大の一途をたどりつつある。未だ終息の目途も立たず、これまで日本国内でも、経済・政治・文化・教育・スポーツ、あらゆる分野で大きな影響を受け、活動が自粛・縮小・停止を余儀なくされている。宗教界もご多分に漏れず、大小寺社に拘わらず、多くの宗派教派の宗教活動が大きな影響を受けている。

 そんな中での本教団の最大行事の一つ、大御神火祭について、社会的情勢を窺いつつその規模や運営に苦慮し、最終的には伝統の灯を絶やすことなく実施の運びとなった。とはいえ、当初予定の奉仕団による実施は3密に抵触する恐れがある為、これを一旦解き、来年に再結成して頂くこととした。今回の奉仕者は、役員・青年部・壮年部を中心に有志による少人数とした。

 今年はコロナ禍に対応すべく、規模を縮小し感染予防に最大の対処を講じつつ、御神火祭の本義を損なわないように次の要領で実施した。

  1.  御山での雲上御神火祭は、御嶽山七合目、田の原の遥拝所で実施する。8月8日午前1時、管長を斎主とし祭員2名で、108本の斎木を焚き上げ祈願祈祷を斎行。その浄火を採火して木曽本宮に降して大御神火祭を実施する。
  2.  木曽本宮においては、例年通り斎庭に三つの斎木壇をしつらえ、浄火によって焚き上げ、世界平和・国運隆盛・教内発展・心願成就に加え、御嶽山噴火の犠牲者のご冥福と地元の復興発展、加えて今年の難題であるコロナ禍の終息・疫病退散、等々の祈願祈祷を行う。

⑶ これまで大御神火祭は、夜の8時開祭であったが、今年は奉仕者や参拝者のコロナ禍対策として、昼間・正午の開祭とする。

⑷ 来賓の参拝、全国教師信徒の参拝は、近距離あるいは少人数での参拝をお願いし、焚上祭に先立つ本殿祭場では、3密を避けての配席、祭典次第進行に配慮する。

 概ね、以上の要領で実施する運びとなった。7日の斎木積み上げは、例年であれば炎天下での作業で熱中症を恐れながらの作業であるが、今年は曇り空で気温も高くなく、作業は順調に運んだ。夜中の田の原での雲上御神火祭も例年は寒さや時には風雨で困難をきたすこともあるが、今年は、月夜の星空の下、風もなく寒さもなく、落ち着いて御神火祭の焚き上げを実施できた。

 御神火祭史上、初めて真っ昼間の開祭で、いろいろ懸念することもあったが、実施してみると心配なく順調に運ぶことができた。炎天下でなかったこともご神助であった。

本殿祭は、30名ほどの来賓をお迎えし、関東甲信越から九州までの参拝者が参席する中、8日正午を期して、典儀の浅井宣幸壮年部長の進行により進められた。本殿入口に20数名の先達による法螺貝の高鳴る音に迎えられ、祭員の参進昇殿となった。管長を斎主とし、副斎主に猪野惠作代議員会議長(静岡・富士神誠教会長)、祭員に猪野直希神事委員、安井運樹神事委員が奉仕した。

修祓、祝詞奏上、玉串奉奠、御真言斉唱と進み、田の原御神火祭の浄火を本殿より斎庭に移し、焚上祭の開始。修祓の儀、浄火を採火し3本の大松明に移して、それぞれ3つの斎木壇に点火。斎主による神剣秘法が行われ、いよいよ数十万本の斎木が燃え上がり、斎木壇の火煙の中から炎龍・蛟龍・蜃龍が昇龍となって姿を現す。大祓の詞を斉唱する中、参拝者は赤幣を持って斎木壇の周囲を回周し、管長以下役員の加持を受けていた。 

大御神火祭も終焉を迎え、副斎主の挨拶を以って終了した。

「今年は特別の年」コロナ禍にあって、特別の大御神火祭を無事に斎行し、特別の神恩報謝による大きなご神威が木曽の地より全世界に発せられた「特別の年」となった。

 

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